- 看護師になったけど辞めたい!
- 看護師以外の仕事にしようかな!
- 今と同じ金額が稼げる仕事なんてないだろうなぁ。
看護師は、多くが新卒で病院に勤めます。
2020年の統計データでは、そのうちの8.6%が退職します。
社会的なニーズが高いことはわかっていても辞めたい理由は他の業種や職種と同じ。
今回の記事では、看護師の働き方を考え直したい人向けに、職場の種類や仕事選びについて、以下の目次で解説しています。
看護師の勤務先の種類
看護師の主な職場の種類と仕事内容
看護師が自分らしく生きるた目の探し方
看護師の勤務先の種類
新卒の就職先はどこに?
2018年度の割合です。
施設 | 割合 |
病院 | 73.9% |
診療所 | 11.2% |
介護保健施設等 | 6.5% |
本門看護 | 4.0% |
上記以外にも、一般企業では、「社会福祉施設」「保健所」「学校や養成所」などもあります。
離職率は高い?
厚生労働省の2020年10月から11月に行った市場調査資料によると、正規雇用の離職率の割合は、以下のようになっています。
対象者 | 離職率 |
既卒(中途採用) | 16.4% |
正社員 | 11.5% |
新卒 | 8.6% |
※2019年度の統計資料。
看護師の主な職場の種類と仕事内容
看護師はどんな仕事をしているの?
職場と仕事内容についてご紹介いています。
大学病院
国立、公立、私立など附属病院もいろいろあります。
- 先端医療を研究している
- 高度な技術提供
- 専門的な診療
など特徴があります。
【仕事内容】
- 検温
- 脈拍測定
- 投薬
- 巡回
- 患者さんの身の回りのケア
- 診療記録の記入
- 採血
- 注射
等があります。
【メリット】
- 専門的なスキルをみにつけることが可能
- スキルアップになる
【デメリット】
- 一般の病院よりも多忙である
- 仕事のストレスや負荷は多い
- 難易度が高い分野の仕事が多い
新人には重たいと思うか、若い時にこそ挑戦するべきと考えるか?
このあたりが、人それぞれ。
一般病院
病院とは、20床以上のベッド(病床)がある施設のこと。
病院の場合は、最低3名以上の医師がいることが求められているのです。
規模や地域の医療環境によって機能は異なります。
大きく分けて、入院機能と外来機能の2つがあります。
【外来業務】
- 診察補助
- 検査への依頼
- 処置
- オーダリングシステム
【入院業務】
- 救急医療
- 病棟業務
- 夜勤
大学病院で行っている投薬やバイタルチェック等は変わりません。
【メリット】
- スキルアップしやすい
- キャリアアップしやすい
【デメリット】
- 人手不足のせいで、休日を確保しにくい
- 勤務時間が不規則になる
- 面接時の説明と現場のギャップがある
クリニック
20床未満の医療施設のこと。
【主な業務】
- 医師の診療前の問診
- バイタルチェック
- 諸検査の説明や補助
- 注射、採血、点滴
- カルテの記入
- ナースコールの対応
等があります。
【メリット】
- 日勤のみの仕事が多い
- カレンダー通りの休みを取りやすい
- 技術面は負担が少ない(経験者なら)
- 自宅の近くで働ける可能性がある
- 通勤時間が少ない分、家事や育児もしやすい
【デメリット】
- 人間関係で辞める人は多い
- 1人でこなす業務が多い
- イレギュラーの休みを取りにくい(少数体制)
介護保健施設
介護保健施設とは、老人介護保険と医療保険の両方を扱う施設。
【仕事内容】
- 入居者の健康管理
- リハビリのサポート
【メリット】
- 点滴や注射などの医療行為の業務が少ない
【デメリット】
- キャリアアップにはつながりにくい
- 介護の業務をさせられる可能性もあります
- 医療に関する責任が重くなる
- 医師が常駐しないため、指示をもらうことが困難
訪問看護
訪問看護とは、看護師などが自宅で療養生活をしている利用者のお宅に訪問し、主治医が作成した「訪問看護指示書」にもとづき、医療処置などのケアを行う。
【仕事内容】
- バイタルチェック
- 健康状態の確認
- 点滴、カテーテル管理
- インスリン注射
- 服薬管理
- 在宅酸素、人工呼吸器等の医療機器の管理
【メリット】
- 夜勤がない
- 働く時間の融通が効く
【デメリット】
- オンコール対応がある
- 自分の判断が求められる(責任が重い)
- 移動が大変
児童福祉施設等
児童福祉施設とは、以下のような施設があります。
- 助産施設
- 乳児院
- 母子生活支援施設
- 保育所
- 児童厚生施設
- 児童養護施設
- 児童家庭センター
- 知的障害児施設
- 知的障碍児通園施設
- 盲ろうあ児施設
- 肢体不自由児施設
- 重症心身障害児施設
- 情緒障害児短期治療施設
【仕事内容】
- 介護
- 保育
- 相談援助
- 看護
- リハビリテーション
- 栄養、調理関係
- 運営管理
薬の服薬管理や病院への付き添い、病院との連携などの業務もあります。
【メリット】
- 疾病予防など管理関係も多い
- 保育士などとの共同作業も多い
- 人間関係が広がりやすい
【デメリット】
- その他の専門職との連携が求められる
- コミュニケーション能力が求められる
- 想定外の事態が発生した際、臨機応変に対応しなければいけない
保健所や保健センター
看護師でも公務員として働くことができる場合があります。
公務員看護師は、公務員試験の受験は不要です。
病院の求人に応募し、採用されれば、はれて公務員看護師デビューとなります。
しかし、この事実はほとんどの看護師が知らないのです。
自治体が運営する病院に勤務する看護師は地方公務員扱いとなります。
そのためには、大学で教育科目を4単位以上取得することが必要です。
【メリット】
- 給与水準が高い
- 休日がしっかりとれる
- 研修も実施している
【デメリット】
- 副業やアルバイトなどWワークは禁止
- 失業保険がありません
- 年功序列の体制である
看護専門学校の教員
公立の看護学校では、教員として勤務することになります。
看護師が自分らしく生きるための探し方
看護師の資格を活かす仕事は多くが、医療機関や医療関係の企業や組織となります。
しかし、ライフスタイルの変化や結婚に伴う引越し、妊娠、出産、育児などのステージによって、求める環境も変化します。
柔軟に自分の働きやすい環境を見つけ出すには、少しずつでも官公庁などの発信する情報をチェックしておきましょう。
転職エージェントなどを使うことはおすすめしません。
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