人の命を預かる責任重大な仕事である看護師は、やりがいと同時に、様々な辛さを感じることも事実です。
たとえ、お礼奉仕の期間でも
「もう辞めたい…」と感じてしまうこともあるでしょう。
今回の記事では、
看護師が仕事で辛いと感じること
お礼奉公制度について
そして辞めたい気持ちを伝える方法などをわかりやすく解説します。
10年以上医療現場で人事担当を経験したからこそ、伝えたい内容を綴っています。
さらに、転職やキャリアプラン、心身の健康を守る方法についても紹介します。
看護師の仕事で辛いこと
業務量・責任感による負担
- 患者さんの命に関わる責任は重く、常に緊張感。
- 人手不足で業務量が多く、残業や休日出勤が多い。
- 医師や他の医療従事者との連携や調整が必要。
- 書類作成や事務作業も多く、負担が大きい。
対処法
- 効率的な仕事の進め方を学び、時間管理を徹底する。
- 周囲に積極的に助けを求める。
- 適切な休憩を取る。
- 自分の業務量や責任範囲について、上司と相談する。
患者さんや家族とのコミュニケーション
- 患者さんの不安や苦痛に寄り添い、精神的なケアが必要
- 患者さんや家族とのコミュニケーション不足によるトラブル
- 患者さんの死や重症化への精神的な負担
- 医療従事者への暴力や暴言
対処法
- 患者さんや家族にしっかりと耳を傾け、理解しようと努める
- コミュニケーションスキルを向上させる
- 困難な状況でも冷静に対応する
- 暴力や暴言を受けた場合は、一人で抱え込まずに周囲に相談する
人間関係の悩み
- 医師や他の医療従事者との意見の違いによる対立
- 同僚との人間関係が悪く、職場環境が悪い
- パワハラやいじめによる精神的なストレス
- 職場の人間関係が悪く、チームワークがうまくいかない
対処法
- 良好な人間関係を築くために積極的にコミュニケーションを取る
- 自分の意見をしっかりと伝え、相手の意見も尊重する
- パワハラやいじめを受けた場合は、記録を残し、上司や相談窓口に報告する
- 職場を変えることも検討しましょう。
夜勤やシフト制による生活の乱れ
- 夜勤や不規則な勤務時間による体調不良
- 睡眠不足や昼夜逆転による生活リズムの乱れ
- 家族との時間やプライベート時間の確保が難しい
- 体力的な負担が大きく、疲労感が溜まりやすい
対処法
- 夜勤明けはしっかりと休息を取る
- 生活リズムを整える
- 家族や友人との時間を確保する
- 体力維持のための運動や食事に気をつける
職場環境によるストレス
- 人手不足による過酷な労働環境
- 古い設備や環境によるストレス
- 職場環境が整っていない
- 院内感染のリスク
対処法
- 職場環境改善について、上司や同僚と意見交換をする
- 労働基準法などの法令に基づき、適切な労働環境を求める
- ストレス解消法を身につける
- 必要であれば、転職を検討する
お礼奉公制度とは? 辞めることは可能?
お礼奉公制度とは
- 看護師が転職する場合に、退職前に一定期間勤務することを義務化する制度
- 病院側が人材育成に費やしたコストを回収するためのもの
- 期間は3ヶ月から1年程度が一般的
お礼奉公制度は辞められる?
- 労働基準法では、退職の自由が保障されています。
- お礼奉公制度は法的な拘束力を持たないことを知っておきましょう。
- 病院側が辞めさせないことはできません。
- ただし、円満な退職を目指す場合は、事前にしっかりと話し合いを行うことが重要です
辞めたい気持ちを伝える前に
- なぜ辞めたいのか具体的な理由を書き出す
- 現在の職場で改善できる点はないか考える
- 他の職場ではどのような働き方ができるのか調べる
- 転職する場合は、具体的なキャリアプランを立てる
- 辞めた後の生活についてシミュレーションする
辞めたい気持ちを伝える
伝えるタイミング
- 早めに上司に伝える
- 業務に支障が出ないタイミングを選ぶ
- 人事異動や繁忙期は避ける
伝える内容
- 辞めたい理由を具体的に説明する
- 感謝の気持ちを伝える
- 今後の抱負を簡単に伝える
円滑な関係維持
- 引き継ぎをしっかりと行う
- 同僚や上司に挨拶をする
- 退職後も連絡を取り合う
転職を検討する場合の準備
自己分析
- 自分の強みや弱み、価値観を理解する
- どのような仕事にやりがいを感じるのかを考える
- どのような職場環境を求めているのかを明確にする
情報収集
- 病院の求人情報を比較検討する
- 実際に働いている人の口コミや評判を調べる
- 転職エージェントに相談する
- 業界の動向や将来性について調べる
5.3 面接対策
- 履歴書と職務経歴書をしっかりと準備する
- 面接での受け答えを練習する
- 想定質問と回答を準備しておく
看護師の資格を活かせる仕事
キャリアプランを考える際には、医療現場に固執する必要はありません。
しかし、訪問看護も教育期間もコールセンターも介護施設も辛いという声があります。
簡単に言えば、看護師の資格を活かすべきかを慎重に考えましょう。
転職先の探し方
- 企業の保健師
- 医療機器メーカー
- 製薬会社
- 教育機関
- 保健所
- 国際機関
- 訪問看護
- 介護施設
- クリニック
- その他
心と体の健康を守る:ストレス解消法とセルフケア
- 十分な睡眠を取る
- 栄養バランスの良い食事を摂る
- 適度な運動をする
- 趣味や好きなことを楽しむ
- リラックスできる時間を作る
- ストレス解消法を身につける
- 必要であれば、カウンセリングを受ける
周囲に相談できる窓口
- 同僚
- 上司
- 家族
- 友人
- 相談窓口
- カウンセリング
- 労働基準監督署
- いのちの電話
職場に相談できる人がいない時点で、職場をやめることを検討しましょう。
孤独感に耐えても誰も認めてくれません。
まずは、自分の身を守りましょう。
必要であれば、転職や休職などの選択肢も検討する。
自分にとっての「働きがい」を再確認し、自分らしい働き方を見つけることが大切です。